仕事のストレスで眠れない時は
翌日の仕事が気になる
翌日の大切な仕事が気になって眠れない、心配で緊張してしまう。あるいは、大切な試験を控えている、大勢の前でスピーチすることになってしまった。
そんな時こそしっかり眠りたいですよね。
安心して眠るためには、ちょっと大変だけど急がば回れ戦略はいかがですか?
緊張した状態では、当然ながら眠れません。30分なり1時間なり、じっくりと翌日の予行練習をして、ある程度「よし、これで行ける!」という状態にしてから眠る方が落ち着いた状態になれるので良いと思います。
心配性の方は、敢えて最悪の事態を想定して、そうなった時にはどのように対処するかも考えておくのがおすすめです。最悪の事態なんて、現実にはほとんど起こる可能性がないです。そんな時にも対処できるようにしておくことで、不安が少し和らぎますよ。
寝る前に頭を使いすぎて眠れない
これも、試験前で勉強しすぎた後などに起こりやすいですよね。体はそんなに疲れてないけれど、頭ばかり使っていたので、妙に冴えてしまって眠りにくい。次から次へとどうでもいい事を考えてしまう。
そんな時、まずチェックしてもらいたいのは体が冷えていないか。もし体が冷えていたら、少し面倒でも温めてから眠ると良いと思います。お風呂場で温かいお湯に足を入れて温めたり、カフェインの入っていない温かいお茶を飲んだりするのも効果的です。逆に夏場で暑い時は、首や手足を涼しくしてくださいね。
もし、あなたがもう布団の中にいて、そこから出たくなかったら、ゆっくりと腹式呼吸をおこなうのも体が温まるのでオススメです。副交感神経が働いて、リラックス効果もあります。
それでも眠れなかったら、瞑想をしてみるのも良いです。瞑想は布団の中で寝たままでも行うことができます。仰向けになって、両手は脇に伸ばして楽な姿勢をとります。そして呼吸に集中します。ひたすら「吸っている、吐いている」という状態に気づいています。他の思いや考えが出てきたら、「あ、○○について考えているな」と気づいて、考えを手放します。そしてまた、呼吸に集中します。続けていると、少しづつリラックスしてきます。
人間関係のストレスで眠れない時は
嫌な出来事が頭をよぎる場合、イライラする時
嫌な出来事に対して瞑想してみる
とても嫌なことがあって、頭の中をぐるぐるしてしまう時はありますよね。あの人に言われた言葉が引っかかる。
あの言い方はひどいなど、その場でうまく言い返したりして解消できれば良いけれど、そうできない事が多いのが社会人の世界だったりしませんか。
自分を責めてしまったり、相手を悪く思うなんていけないことだと思ったり、ネガティブになってしまって、ますます焦ったり、落ち込んだり。
そんな時は、その出来事に対して瞑想してみるのがオススメです。まず落ち着いてリラックスできる状態を整え、深呼吸をゆっくり3回します。
それから出来事を思い出しつつ、ひたすら自分を許すという事をします。うまく言い返せなかった自分を許す。失敗した自分を許す。ネガティブさも許す。
次のステップは、相手に対して怒りや復讐心が湧き上がってくる事自体も許す、でも行動はしない。
怒りというのは、自然な感情です。嫌なことをされたら、腹が立って当然です。こころの中で思いっきり「ムカつくー!!!!」って叫びましょう。思い切り怒りを感じます。それを否定する必要はありません。
ただし、行動は絶対にしない。行動したら、後で待っているのは後悔です。余計に自分を傷つけます。
心の中で怒りの感情が湧き上がってきたら、感情をコントロールするのは難しいです。そんなときは、自分の感情をコントロールするために、さっきみたいに、一度、心の中で感情を開放させてあげるといいんです。心の中でですよ!
ある程度開放したら、さっきよりはコントロールしやすくなってくると思います。
そしたら、その怒りを「お疲れ様」って抱きしめてあげます。泣き叫ぶ赤ちゃんをあやす、お母さんのような気持ちで抱きしめます。怒りも大切なのです。
怒りとは、攻撃性であり、守備力。
相手を攻撃したくなるのは、相手から自分を守りたいから。
そして、実は相手からされた嫌なことを「嫌だ」と感じる原因は、自分自身を責める気持ちがもとになっている。自分をうまく守れなかった自分に対する怒り。
嫌なことをしてくる相手にももちろん問題はあります。
けれど、それに対処すると考えたときに重要なのは、相手を変えることではなくて、自分自身の受け止め方を変えること。
相手の問題は、相手の問題なのです。あなたの問題ではないのです。だから、背負わなくていいんです。
そして、自分への攻撃を止めれば、相手のことも攻撃しようとは思わなくなっていく。攻撃されなければ、守備力を発揮する必要がなくなるから。
それでも、嫌なことをされたら腹が立ちますよね。そんなときは、心の中で「あっかんべー!」ですよ。ひたすら、自分の怒りの世話をしてあげる。自分を責めないように。
相手の問題です。あなたが傷つかなければ、相手も面白くないでしょう。相手から責められても、あなたのせいではない。あなたは、あなたを許す。攻撃される自分を許し、受け流す。
そして、自分を攻撃することがなくなると、守備力が高まるんです。
ここまできたら、少し感情が落ち着いて、眠る準備が整ってきませんか?
悲しみや落ち込みが原因の場合
感情に寄り添う音楽を聴く
不安で仕方ない。悲しくて涙が溢れてくる。そんな時は、音楽の力を借りてみませんか?
感情に寄り添うには、やっぱり音楽が適していると思います。言葉で表現できない事を、なんて豊かに表現できるのでしょう!
自分がその時に聴きたい曲をひたすら聴く、その世界に浸り切る。泣きたい時は思い切り泣いてしまった方がすっきりします。そして、溜め込まずに吐き出して、少し落ち着いてきたら、ヒーリングミュージックとか、自然の音などの音源を聞いていくと少しづつ眠りモードになれると思います。
体へのアプローチ
ポイントは体を温めてから、徐々に冷やす
眠気を感じるのは、体の深部体温が下がる時だと言われています。そんな状態を作ることが眠くなるポイントになります。
入浴して体を温める
ゆっくりとお風呂に浸かることで、筋肉がほぐれやすくなり、血流もよくなるため疲労が取れやすくなります。熱いお湯よりはぬるめの39度位のお湯にゆっくり10~20分程度、浸かる方が体が芯まで温まるようですよ。
温まったら徐々に体を冷ましていく
体の深部体温が下がる事で眠気が出てくるので、そのタイミングでお布団に入れるようにすると、寝つきがスムーズになるようです。
照明を暗くする
心地よい暗さで眠くなる
睡眠を催すホルモンであるメラトニンは、証明が暗いほうが分泌されやすくなります。眠る3時間位前から部屋の照明を間接照明や、暖色系の光にしてみると眠りを助けてくれます。
眠るときには、真っ暗な方が質の良い睡眠をとりやすいですが、暗闇が苦手な方は、小さな、明るすぎない照明をつけておくと良いでしょう。
起きたら、朝日をしっかりと浴びる
朝日をしっかり浴びることで、体内時計をリセットすることができます。また、朝日を浴びた14時間後にメラトニンが分泌されると言われているため、夜の寝つきも良くなります。
参考文献:ヒトの生体リズムを考慮した快眠技術.野口公喜.生理心理学と精神心理学25(1)73-87,2007
朝にトリプトファンを摂取する
トリプトファンは、日中はセロトニンになり、夜間にはメラトニンというホルモンに変わります。朝に摂取することで、夜間の寝つきを良くしてくれるため、朝ごはんに取り入れると良いでしょう。
トリプトファンは、様々な食材に含まれています。たとえば、納豆や豆腐、チーズ、牛乳、ヨーグルト、米などの穀類、味噌、醤油などに多く含まれています。朝食に取り入れやすい食材が多いですね。サプリメントではなく、食事から摂取する方が良いようですよ。