転職したいと思った時、固定的な選択肢だけでなく自分らしい選択肢を選べるように

人材の形

自分らしい選択肢を考えていくのに、知っていると参考になるのが、人財の形です。

人材の形を記号の様に表し、T型人材などと呼ぶことがあるそうです。

T字の縦棒を専門的能力、横棒を汎用的能力で表しています。

T型人材

T型人材とは、「ある特定の分野の知識・技術を深く持ち(縦軸)かつ、様々な分野の知識・技術も幅広く持つ(横軸)」人材のこと。


参考文献:働き方の哲学P128 著者 村山 昇

世界に先駆ける革新的なモノ・サービスの開発が求められる中で、このような人材を求める企業が増えているそうです。

 

I型、一型、Π(パイ)型、H型

その他には、I型(スペシャリスト)、一型(ゼネラリスト)、Π型(ダブルメジャード(2つの専門性を操る)プロフェッショナル)、H型(トランスバウンダリー(越境して結びつける)プロフェッショナル)があります。

あなたは、どんな形に近いでしょうか?

また、どんな形を目指したいと思いますか?

・能力を「T型」に修練している人材を企業は欲している。

・「Π型」や「H型」のようにハイブリッド感覚・越境マインドを持った人材も貴重。

・「I型」「一型」は凡庸さを排し、突出することが大事。


参考文献:働き方の哲学P61 著者 村山 昇

キャリアの節目で出てくる選択肢は、既存の選択肢に自分をはめるか、想いのもとに選択肢を作り出すか

突然のリストラや体の不調など、突発的な出来事で離職を余儀なくされるなど、人生には予期せぬ出来事が起こることがあります。

その時に、この先の人生をどう組み立てていくか。

自分の能力や経験、知識や技術などを活かして、何をしようかという視点から、既存の選択肢を選ぶことが一般的ではないかと思います。

例えば、今までと同じ分野の仕事ができる会社に転職しようなど。

そこから、視点を変えると自分の想いを大切にするという選択肢も実は存在します。

例えば、ある人が大工をしていたとします。

ある日、足に怪我をして、大工として働くことが困難になってしまった。

大工という仕事が好きで、自信と誇りを持っていたが、続ける事ができない。

一般的なその後の選択肢としては、家族を養うために、とにかく地元で正社員として働ける所を探そう、と考えたりするでしょう。

その時、自分の仕事への想いは二の次になっています。

ここで、視点を変えてみます。

大工という仕事に対して持っていた情熱や誇り、想いに焦点を当てます。

「そんなとき、心の奥底に入っていって、あこがれという熱病を、生涯をかけて満たしたい意味へと昇華できるなら、豊かな選択肢がすぅっと見えてくるでしょう。」


参考文献:働き方の哲学P59 著者 村山 昇

自分の手がける家は、丈夫で長持ちする自信がある。確かな技術で、地震や台風にも負けない。それは住む人に安心感を与えられ、仲間からも賞賛されている。

これが、彼の仕事に対する想いだとします。

そんな風に、仕事に対する想いから、仕事の選択肢を考えると、違った選択肢があることに気づきます。

住む人に安心できる家を、自分の手では作れなくなってしまったけれど、家を買う人に、良い家の見極め方を伝えるような仕事をすれば、同じように安心感を与えることができる。

あるいは、家づくりには、良い地盤作りが欠かせない。良い地盤を作るための研究をしてみよう。

しっかりとした家を作るためには、しっかりした木材が大切だから、良い木を見極めるために、木材の輸入に携わる仕事をしよう。

このように考えていくと、直接的ではなくても、家作りに携わる仕事や、買い手への安心感を与えられるという目的を達成できる仕事内容を考えていくことができ、選択肢が広がります。

あなたの仕事への想い、情熱を傾けられる、別の形の仕事。

どんなものがあるでしょうか。

人材の形と仕事の方向性

最初に書いたように、人材の形には様々な種類があります。

人生の転機は、形を変えていくチャンスであり、チャレンジの機会になるかもしれません。

はじめから、この形を目指すというよりは、結果としてこうなっていたというものかもしれません。

「キャリアという航海において自分の意志で舵を切ることもあれば想定外のものに撹乱されることもある。」

参考文献:働き方の哲学P61 著者 村山 昇

この形を知っておくことで、自分の強みを把握しやすくなったり、伸ばしていくべき方向性のヒントを与えてくれるものにもなると感じます。

形に優劣があるわけではないので、自分はこういう形を目指したいというものを目指せば良いのだと思います。

この内容は、村山 昇さんの「働き方の哲学」という本を参考に書かせて頂きました。この本に興味がある方は、読んでみてくださいね。

図や絵が多くて理解しやすく、読みやすいように工夫されていました。

参考文献:働き方の哲学 著者 村山 昇

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