ある渓谷の記憶

時々、ふとよぎる懐かしい記憶って

ありませんか?

何度も夢に出てきた場所とか

行ったこともないのに

鮮明に脳裏に浮かぶ風景とか

そんな中に、頻繁に思い出す景色があって

本当はあまり書きたくないから

そっと心の奥にしまっていたのだけど

今日は不思議と書いてみたくなったので

書いてみようと思います。

こういう系の話を書くのが久しぶりなのですが、

ファンタジーとでも思って楽しんでくださいな。笑

何度も出てくる記憶

妖精の男の子への手紙

似ているのはスイスの山奥の景色で

標高の高い山の上に

小さな背丈の低い草が生えている場所

ピンクや黄色の小さな花が

そこらじゅうに生えていて

お花畑が広がっている

白っぽい岩肌が剥き出しになった

尖った山に囲まれていて

爽やかな優しい風が吹き抜けていく

小さな丸太小屋が二軒あって

一つは私が子供の姿で暮らしている

少し離れた場所にある、

もう一つの小屋には、

小柄で穏やかな優しいお婆さんが住んでいた

干渉し合うこともなく

かといって冷たくもなく温かい空気の中で

お互いに自然体で過ごしていて

不思議と気持ちが通じていた

時々、小屋の外の小さな庭に出て

風を浴びて外を眺めているのが好きな時間で

ただ、外に座って景色を眺めながら

風を楽しんでいた

そんな時、たまに現れる男の子がいた

いつも、突然どこからともなく現れて

いつの間にか去っていく

不思議な妖精の男の子は

手のひらよりも少し大きいくらいのサイズで

小さな白い羽が生えている

よく動き回る元気な子で

あちこちで見聞きしてきた

面白い話をしに来てくれる

多分、地球じゃなくて

地球によく似た美しくて平和な星

静かで穏やかな世界で

子供の姿で1人で暮らしていても平気

不安も恐怖もなくて

食べ物もほとんど必要なくて

全てが満ち足りていた

姿は子供だけど

いろんなことを知ってたのかもしれない

とても長い時間を

その渓谷で過ごしていた気がするけど

ゆっくり過ぎていく

同じような時の繰り返しに飽きることもなくて

時々、どこかの森に出かけていた

多分、今よりもいろんなことが見えて

人里離れた遠くにいても大丈夫で

ただ、純粋にその世界が好きで

そこにいたいから、そうしていたのだと思う

このことを書いても

なんの役にも立たないけど

ただ、なんとなく書きたくなったのは

妖精の子を思い出していたからで

また、楽しく過ごせたら嬉しいなと

懐かしくなったから

種族が違っても仲良くできる

あまりこだわりのない明るい子だった

ある日、

あの子と同じ空気感がする人を見つけた

あの時と違うのは人間として現れたこと

あちこち飛び回って

面白い話しをしながら

一年中どこかを旅している

いつも元気で楽しそう

まさか、地球でも同じようなことしてるなんて

魂の不思議を感じた

その子はきっと私を忘れてるけど

それは仕方のないこと

生まれ変わることも信じてなくて

私は一方的に懐かしさを感じてる 笑

それは不思議な感覚で

何に例えたらいいのか分からないけど

不思議な縁の懐かしい存在だから

その人の幸せを祈っている

とても陽気で優しく

いつも楽しさを周りに振りまいてる

心を込めて言葉を贈ろう

また、元気な姿を見られて嬉しかった

本当にありがとう

お互いに精一杯この地球で生きよう

アルロメダの物語の一節より

それでは、失礼します。

お読みくださいまして、ありがとうございました。