食事と心の状態

あなたの身近に、お腹が空くとイライラしやすい人を見かけたことはありますか?

空腹時にはアドレナリンというホルモンが出て怒りっぽくなると言われています。

ホルモンは私たちの心の状態に影響を与えています。

そのホルモンは普段の食事を原料に作られています。

近年、腸脳相関という言葉が使われるようになりました。

ご存じの通り、食事の分解や吸収は消化器官で行われています。

腸は、様々な栄養を体に取り込めるように活動していますが、

体内に取り込む時には、腸内細菌の存在も欠かせません。

マウスの腸の移植実験では、性格変化が見られたなどの研究が報告されています。

腸を移植して、性格変化が起こるなんて不思議ですね。

腸は第二の脳と言われることがあります。

実は、私たちの心に大きな影響を与えている器官なのですね。

今回は、「分子整合医学」を実践されてきた生田哲氏が書かれた

「心の病は食事で治す」という、2005年に書かれた本から、

参考になりそうな内容をご紹介したいと思います。

脳の働きを決定する最大の要因は、摂取する栄養素の種類と量、つまりどんな食物をどれだけ食べるかなのである。」(p22より)

また、栄養素の枯渇により、興奮や抑制の制御が不安定になると、不安やうつ状態キレやすい自殺企図慢性疲労などの状態が起こるとのことです。

1日に必要な栄養素の基準量は、脚気や夜盲症にならないための最低ラインで作成されており、実際のところ、「酵素レベル、伝達物質レベル、ミネラルレベル、必須脂肪酸レベルも違うのが当然である。これが個人の体質である。」(P34より)

「心の病は食事で治す」生田哲 2005年

このように、必要な栄養の量には、個人差があるようです。

同じ環境で、同じものを食べ、同じ仕事をしていても、

疲れやすい人もいれば、タフな人もいます。

腸内細菌の種類なども心の状態に関係していて、

必要な栄養素の量も違ってくるということだと思います。

一般に言われている基準で、1日に必要な量の栄養素を摂取していても、

実は人によって、栄養不足になっている可能性があるかもしれません。

気持ちが不安定になりやすい時には、食事内容を見直すことも大切だと思います。

個人的な話ですが、hanaは、鉄分が不足して不安症状が出たことがあります。

鉄分を補う事で、不安症状が軽減し、楽に過ごせるようになりました。

鉄分の摂取方法については、こちらにまとめていますので、

良かったら参考にしてみてください。^^

栄養素の改善により、うつ病が治ったという症例が上記の本に紹介されていました。

今回は、食事が心の状態に影響を与えるというお話しでした。

お読み下さりありがとうございました。

詳しく知りたい方は、こちらの本を読んでみて下さいね。

(心の病の原因は多岐に渡り、全ての方に合うとは限りません。また、食事療法のみで治すのは困難な面もあると思いますので、あくまでも参考程度でお願いいたします。2005年の本なので、現在では否定されている内容も含まれますが、大半は現在でも役立つ内容だと思います。)

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