
こんにちは、hanaです。
今日は、うつ症状による腸内代謝の変化や
心身の健康に関わるセロトニンについて
脳と腸の関わりから見ていきたいと思います。
セロトニンが不足すると
気分が不安定になったり
腸がうまく働かなくなったり
免疫が低下したりする。
健康維持に不可欠な存在だからこそ
理解しておきたいなと思いました。
ちょっと小難しい話が入ってしまうので、
細かく読まなくても大丈夫です。^^
腸と脳の情報伝達経路
腸と脳の情報伝達経路には、
以下の4つがあります。
①脳から腸へと情報伝達する遠心性迷走神経(副交感神経)
②腸から脳へと情報伝達する求心性迷走神経(内臓感覚神経)
③視床下部から分泌される各種ホルモンや腸内分泌細胞が分泌する消化管ホルモン
④腸内マイクロバイオータ
引用:「腸と脳」の科学 p82より
うっ!!
苦手な雰囲気・・・。
なんとなく、そんな感じなんだー
程度の理解でOKです。笑
①と②の働きの例ですが、
過敏性腸症候群の方では、
副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンという
脳の視床下部から分泌されるホルモンの影響で
求心性迷走神経が過敏になり
わずかなストレスや情動によって
便通異常が起こると考えられているそうです。
(参考文献:「腸と脳」の科学p90-91より)
・・・・めっちゃ分かりにくい。汗
簡単に書いてみると、
不安、緊張、抑うつなどのストレスに対して、
ホルモンを介して腸が刺激を受けやすくなって、
その結果、便通異常をきたす。
この一連の流れも腸脳相関の働きによるもので、
脳の動きと腸のメカニズムは連動している
という一例になります。
こんな風に脳と腸の働きは結びついてるんですね。
④の腸内マイクロバイオータでは、
様々な腸内代謝物が、情報伝達経路を介して
脳とのやり取りをしています。
腸内マイクロバイオータ-腸-脳相関のこと
腸内マイクロバイオータが産生する
様々な代謝物(腸内代謝物)が
さまざまな情報伝達経路を介して、
脳と双方向のやり取りを行っていることが明らかになり、
このような経路は
腸内マイクロバイオータ-腸-脳相関と呼ばれています。
食物繊維は、腸内マイクロバイオータにより
分解されると短鎖脂肪酸になります。
短鎖脂肪酸には、
酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸などがあります。
無菌マウスの実験では、
腸内細菌がいないマウスは、
交感神経の活動が亢進していて
落ち着きがないそうなのですが、
この短鎖脂肪酸を移植すると
過剰な興奮が抑制されたそうです。
また、酪酸をマウスに食べてもらうと
大脳の前頭皮質(情動や動機付けに基づき意思決定する)
の脳由来神経成長因子の発現が高まって、
うつ様の症状が改善された報告がある。
(参考文献:「腸と脳」の科学 p83,84より)
ということで、
食物繊維から短鎖脂肪酸が作られて、
その働きにより大脳の前頭皮質の働きが活性化され、
うつ症状が改善したとのこと。
素敵な変化ですね!
ちなみに、食物繊維を多く含む食品には、
きくらげ、わらび、エシャレット、大豆、
あずき、かんぴょう、大麦、チアシード、
じゃがいも、切り干し大根などがありました。
セロトニンのはたらき
そうして、ここからがようやく
セロトニンの話になります。
うつ症状について考える時に
切り離せないのがセロトニンのことですね。
腸内マイクロバイオータ中の
バクテロイデス属やビフィドバクテリウム属など
いくつかの細菌種は、神経伝達物質である
GABAやセロトニンを産生するそうです。
ラクトバチルス属:乳酸菌(糖を分解して乳酸を産生)
ビフィドバクテリウム属:糖を分解して乳酸と酢酸を作るヘテロ乳酸菌の仲間
(参考:「腸と脳」の科学 p129より)
セロトニンは、腸管神経系を刺激し、
腸管の蠕動運動を調節するそうですが、
大量のセロトニン産生量が低下している
無菌マウスでは、腸管の運動が低下していたとのこと。
お腹の動きが悪いと便秘気味になったり
あまりいいことないですね。
無菌マウスでは、
腸から脳へ情報があまり伝わらず
うつ様の症状を引き起こす原因の一つになっている
のではないかと考えられているそうです。
そして、セロトニンは免疫系の細胞も刺激して
免疫機能の恒常性の維持にも関与しています。
体を元気に保つために必要なホルモンですね。
セロトニンは腸内マイクロバイオータが
L-トリプトファンから産生する代謝物や
腸の粘膜細胞が産生する5-ヒドロキシトリプトファンを
原料として産生されます。
(引用:「腸と脳」の科学 p60より)
うつ病の時に体内で起きる変化
うつ病の時、どんな変化が起きているのか・・
「腸と脳」の科学から引用します。
抑うつ気分、興味の減退、認知機能の障害ならびに睡眠障害や食欲障害などの自律神経症状を伴います。また、腸管バリア機能の低下と体内で炎症反応がおこることで産生されるC反応性タンパク質(CRP)やサイトカインが血中で増加します。
腸内マイクロバイオータの組成にも変化がみられ、~中略~ つまりディスバイオシス(腸内マイクロバイオータの組成の変化、あるいは通常は見られない菌種の異常増殖)が起こることが報告されています。
アイルランドのコーク大学病院において、34人のうつ病患者の糞便を回収し、その糞便を無菌ラットへ移植し、ラットの行動にどのような影響を与えるのかという実験が行われました。糞便を移植されたラットは、ラットにとって楽しい活動(例えば餌を食べるなど)をしても喜びを感じられない様子を示し、不安様行動も見られました。さらに、腸内のトリプトファン代謝物の濃度も低下しており、うつ様症状を示しました。
これらの結果から、腸内マイクロバイオータの組成が変化しディスバイオシスを起こすことで、何らかの腸内代謝物が減少、あるいは組成が変化し、それがうつ症状を引き起こしている可能性が考えられます。
引用:「腸と脳」の科学 p152より
腸内の組成の変化が起こっていて、
バランスが崩れてしまうことが
うつ症状の原因になっている可能性があるのですね。
ということは・・・
続きを引用させて頂きます。
逆に考えると、腸内マイクロバイオータのバランスを改善することにより、うつ病が改善できるかもしれません。現在、さまざまな臨床試験が行われています。
まず、ディスバイオシスによってどのような細菌が減少するのか、日本のうつ病患者(43人)と健常者(57人)の糞便中の腸内マイクロバイオータが調べられました。ここではとくに、ラクトバチルス属とビフィドバクテリウム属の細菌の数が調べられました。~中略~
その結果、うつ病患者は健常者よりビフィドバクテリウム属の数が統計的に有意に少なく、ラクトバチルス属の数も低下していました。つまり、この2種類の細菌数が減ると、うつ病のリスクが高くなることが示唆されたのです。
この研究には続きがあります。乳酸菌飲料やヨーグルトなど、プロバイオティクスを含む食品を摂取する頻度と腸内マイクロバイオータとの関係についても調べられました。すると、うつ病患者において、週に一度未満しかプロバイオティクスを含む食品を摂取しない人は、週1度以上摂取する人と比較して、糞便中に含まれるビフィドバクテリウム属の細菌数が優位に低かったのです。
このことから、プロバイオティクスを含む食品を摂取する習慣が、ビフィドバクテリウム属の菌数に影響を与える可能性が示唆されました。
引用:「腸と脳」の科学 p153、154より
可能性として、抗うつ薬治療に加えて、
プロバイオティクスである
ビフィドバクテリウム属とラクトバチルス属の
細菌の投与によりうつ症状が軽くなるとのこと。
気分が不安定になりやすかったり、
うつ症状がある場合には、
乳酸菌飲料やヨーグルトを日常的に摂取することも
腸内環境を整えるのに良さそうですね。
ただ、乳酸菌飲料は糖分も多いので、
血糖値スパイクの影響による
気分の不安定さが起こらないように、
無糖のヨーグルトの方がいいのかな。
まとめ
ちょっと、思ったより長くなってしまった・・
ので、まとめます。
腸と脳の相関関係をみていくと、
腸内を整えていくことが心の健康に
直結していることが見えてきます。
食物繊維から短鎖脂肪酸が作られ、
前頭皮質を活性化している。
腸内細菌による代謝を介して
トリプトファンからセロトニンが作られ
腸管の運動や免疫にも関与している。
うつ病では、腸内マイクロバイオータの
組成が変化するため、
整えるために乳酸菌飲料やヨーグルトの
日常的な摂取が腸内環境を整えるために
良い影響を与える可能性がある。
食事を整えていくことは
心の調子を整えることでもあるのですね。
うつ症状とまでいかなくても、
気分の不調を整えたい時には
知っておくとよい情報だなと感じました。
気の持ちよう!だけではなくて、
体からのアプローチを考えてみることは参考になります。
こうしなければ!とならなくても大丈夫ですので、
何を取り入れていくかのヒントになれば幸いです。
それでは、今日はこの辺で失礼します。
お読みくださいましてありがとうございます。

