日常生活のひとコマより
娘が家の前に一輪だけ咲いていたタンポポの花を摘んだんです。
「かわいそうに、そのままにしておけば綿毛になって種を飛ばせたのにっ」
て思わず言ってました。
「いいのー!」と、子供は無邪気に楽しみながらコップに水を入れて、キッチンに花を飾りました。
数時間後、さっきまで綺麗に咲き誇っていたタンポポの花が、口をつぐむかの様に、花びらをギュッと閉じ、茎をまっすぐにピンと伸ばしていました。
私はタンポポを気の毒に思いました。
それと同時に、ちょっと気が強くてツンとした女性の様な印象を受けました。
それから数日が経過し、、
気がつくと茎はしおれて花は下を向いていました。
とうとう力尽きたか、、、
哀しい気持ちになりながらよく見ると、
???!
よく見ると、綿毛が・・・!!
綿毛が生えていたのです!!
こんな風にちぎられて、、、
茎と花だけになっても、、泣
一生懸命、次の命を残そうと
最後の力を振り絞っていた、、!!
素晴らしいタンポポの生命力を感じずにはいられませんでした。
朝の忙しいひと時に、
「早くしなさい」が口癖になっている私に、
時間を守らせるロボットのようになっている私に、
その瞬間、人間らしく感じる心を取り戻させてくれました。
ありがとう、タンポポ。
そう、忙しいと小さい事をいちいち気にしていられない。
イライラしたストレスまみれの日々。
そうやって知らぬ間に感じる心をシャットアウトしているのかも。
けど、感じるって本当はとても大切なことだと思う。
自分を取り戻させてくれる、心の声を聞かせてくれること。
これからも大切にしたいな。