職場改善運動?!

忙しすぎる職場

hanaが現在努めている職場は、とにかく忙しい。

昼休憩もなく、分刻みどころか、秒刻みで、

息つく暇なく動いても、業務時間内にすべての仕事が終えられない。

現場のスタッフは、みんな不思議なくらい、いい人達で、

連絡業務も、こまめに行われている。

毎日、ラインでのやり取りは100件くらい存在する。

多い時には150件くらいのこともあった。

その中には、重要な内容の長文の連絡事項もあり、

見落としたら、ミスの内容をレポートで提出させられる。

それでいて、移動時間は残業に含まれませんとか、

残業は事前申請をして、月に2時間までにしてくださいとか言われる。

今日の残業を事前申請すべきかどうかなんて、

考えている暇もなく目の前の仕事をこなしているうちに、

いつの間にか残業時間に突入している。

申請し忘れた、、、。

気が付けば、サービス残業。

残業の申請手続きも、事前申請し、上司に承諾を経て規定の書類に記載して提出、

書類が返却されたら月ごとにまとめて勤務表に記載して再提出。

内容によっては却下。

もう、ため息が出てしまう。

手続きが面倒だから、申請しない人もいる。

時間内に終わらなかった仕事を

自宅に持ち帰って2~3時間しなければならないこともある。

自宅で行った分は、残務申請してもダメというルール。

鏡を覗くと、疲れた顔が、こちらを見つめ返している。

一つ一つは大した業務内容ではないけれど、

積み重なると、こうも疲弊するものかと愕然とする。

ある日の出来事

そんな疲れ果てたある日、

いつものように仕事をしていた。

今日は委員会がある日。

同じ委員のメンバーと翌日の準備作業を終えた頃、

誰からともなく仕事への不満が口から出てきた。

ああ、自分だけじゃなかったんだな。

やっぱり、みんな大変な思いをしながら、サービス残業していたんだなと確信。

コロナの影響で、お互いに顔を合わせて仕事をする機会がほとんどなく、

集まって仕事をしたのは、久しぶりだった。

みんな、不満が蓄積していた。

お互いの合言葉は、いつの間にか「ブラック」になっていた。

法律違反だ、社労士入れたら引っかかるなどの意見。

もう、心が病みそうというスタッフもいた。

言えなかった不満を表に、、!

そんな話があった後、グループライン上でのやり取りでの、小さなきっかけから、

先日のメンバーの一人が、上司に仕事上の問題点を伝えた。

さらに「自分一人が言っても変わらないから、

みんなも言いたいことがあったら伝えた方がいい。」

と話を振ってくれた。

それに対して、上司も

「不満はどんどん言ってください。

顔を合わせる機会も減って、みんなの本音が分かりにくくなっていますから。」

と言ってくれている。

hanaは以前、上司との面談の時に、

業務が終わらないことについて相談したことがあった。

その時は結局、自分にできる努力をもっとするように、

ミスをなくしてレポートを書かなくて済むように、

などと言われて、それができたら要望を上に話をしますと返された。

それ以来、「言ったって、自分の努力が足りないと言われるだけだろう。」

と思って、言いにくくなっていた。

自分の内側を見つめていくと、、

hanaは、面談での上司の言葉を受け止めて、

知らないうちに、自分で自分の評価を下げていました。

自分がミスをするから悪いのだと。

こんな自分が言っても、相手にされない。

確かに、改善の余地がないわけではないから、もっと努力しなければと。

上司の言葉は、考えるきっかけでしかない事は分かっていた。

他の誰でもない、自分の考え方によって、

自分なんてダメだと、自分を卑下し、

自分自身のエネルギーを失っている状態だった。

それからは、何か不満があっても「上司に言ってもなあ、、、」と思っていたけれど、

(言うのって、労力が要るし、気を遣うし、疲れるんですよね。

しかも、みんなの前でなんて。。)

けれど、メンバーの勇気ある発言のおかげでチャンスが巡ってきた。

ダメもとで、もう一度、言ってみよう!

思い切って、グループラインで伝えた。

「ミスがおこるのは、時間がなさすぎることも原因にあると思う。」

実際には、もっと長い内容だけど、すごく簡単にまとめるとそんな感じの内容を伝えた。

以前の面談では、自分に対する注意だけで終わったけれど、

今回は、上司も動き、確認業務のための時間が業務時間内に設けられることになった。

グループラインという、みんなの目の力は大きいのかもしれない。

考え方の変化

以前のhanaであれば、事なかれ主義で、

黙っていれば波風立たず、平穏な日々が送れる。

余計な事に労力を使わず、平和に居よう。

などと考えていたと思う。

周りの人の顔色を見て、空気を読んで、

はみ出さないように。

変に思われないように。

無難に、無難に。

おとなしくしていれば、攻撃されることもない。

それは、生きている中でいつの間にか身に着けていた処世術みたいなものだった。

多分、小学生の時ぐらいから、そんな感じだったと思う。

けれど、自分の中で何かが変わっていた。

業務時間内に業務が終わるかどうかは、hanaにとって大切な事だった。

自分のための貴重な時間が奪われているのに、

黙っている訳にはいかない。

hanaにとって、時間は生きること、命そのもの。

自分を大切にするって、そういうことじゃないか。

私は、この仕事をするためだけに生きている訳じゃない。

今、ここで声を上げなかったら、私は大切なものを守れないことになる。

そう思ったら、人がどう思おうが関係なくなった。

むしろ、みんなでもっと声をあげようよと思った。

主体的に生きるってこういうことだと感じた。

結局、声を上げたのは、さっきのメンバーとhanaだけだったけれど、

蓄積していた不満を、問題点という形で、上司に伝えられたことは良かったし、

小さいけれど改善点もあった。

これからも、意見を伝えていきましょうと確認しあって終わった。

気にしなくていいから、どんどん仕事を振ってねとか言ってくれる、優しい人もいるけれど、

hanaは、自己犠牲が必ずしも美徳であるとは思わない。

(※その人を否定しているのではないです。)

むしろ、それは誰か、搾取する側の人にとって、都合のいい刷り込みだと思う。

自分を大切にできなければ、本当の意味で他者を守ることもできない。

自分で自己評価を下げても、知らないうちに力を無くして終わるだけだけれど、

人間なんだからミスして当たり前だし、

そんな人でも遂行できるようにルールを改善してもらわなければ、

働きやすい職場にはならない。

ミスをするという当たり前の自分を(たとえ、それが上司の言うダメな部分だとしても)

ありのままの自分を受け入れて、認め、大切にしていくことの中に、

自分が自分らしくあっていいという思いの中に、

力の源がある。

自分らしさをありのままに認めることは、

ただ傷をなめることではない。

そんな自分で良いと、自分を肯定し、認めることは、

人との比較なんて関係なく、

自分はこのままでオッケーなんだという心境を創る。

強くなるのも、弱くなるのも自分の受け止め方次第。

そのからくりを知っているから、もう、深く落ち込まなくて済む。

変化に必要なのは、自分の考え方(思考の癖)に対する気づきと、覚悟、そして行動。

やっぱり、経験しないと、分からないし、掴めない。

こんな小さな日々の積み重ねが、理解を深め、変容を促していくのだと感じる。

他の人にも、、、

後日、たまたま、他の同僚とも話す機会があった。

彼女も同じように不満を口にしていた。

hanaは彼女に、

一緒に声を上げていきましょう。多くの人が言った方が力になるから。

上司を敵に回すのでなく、同じ職場の仲間として、働きやすい環境にしていけるようにと伝えた。

自分の変化を感じた。

以前の自分なら言わなかった言葉。

上司は、決して悪人ではない。

むしろ、現場の事を考えてくれる、理解ある人物だと思う。

それに、誰に対しても、攻撃していたら良い方向には変わらない。

攻撃されると防御に回るのが、自然な流れだし、

関係がギクシャクするだけで、建設的な話し合いからは離れていく。

それは、散々、他の職場で見てきた。

相手の立場を理解し、尊重しながら、

改善策をみんなで考えていこうと思う。

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