孤立したい人と孤立したくない人
孤立と聞くと、マイナスなイメージを持つ人も多いと思いますが、中には孤立したいと考える人もいます。
孤立したい人はこんな人
色々なタイプがいると思いますが、この中のどれかに当てはまる場合が多いのではないでしょうか。
● 仕事とプライベートをはっきり分けていて、仕事の人間関係を発展させることを望んでいない人。
● 人付き合いがあまり好きではなく、一人の時間に価値を置いている人。
● プライベートも仕事も忙しくて心にゆとりがない人。
● はっきりした個性を持っていて、合わない場所に馴染めないと感じている人
● 過去の人間関係によるトラウマを抱えていて、人間不信に陥っている人
● 自分にとって大切な人間関係を見極め、付き合う人間を選んでいる人
孤立したくない人はこんな人
こちらが多数派を占めると思うので、書くまでもなさそうですが。
● 人の中に居ることで安心感を持ち、人との繋がりを心から楽しいと思う人
● グループや集団に属する事が良いという価値観を持っている人
● 一人でいる事に寂しさや不安を感じる人
● 友達の数が多い方が価値がある、あるいは自信が持てると感じる人
この価値観の背景にあるものを少しだけ書かせて頂きます。
多くの日本人は、学校教育の中で集団からはみ出さないようにという同調圧力を受けて思春期を過ごします。
学校生活でグループから孤立すると、いじめや不登校の原因になったり、変わり者やダメな人間というレッテルを貼られることがあります。
そのため、知らず知らずのうちに、集団に属するということが死活問題であるかのような価値観を植えつけられて育ちます。
もちろん、これだけが原因だと言いたいわけではありません。
孤立することのメリットとデメリット
では、次に孤立することにはどんなメリット・デメリットがあるのかをまとめます。
孤立するメリット
- 人間関係による煩わしさがない
- 時間やお金を付き合いに使わなくて良い
- プライベートを詮索されない
- 仕事とプライベートの差が明確で割り切りやすい
- 雑談せず、仕事に集中して取り組むことができる
孤立するデメリット
- 孤独感がある
- 情報が入りにくい
- 困ったときに助けてもらいにくい
人の輪に入るメリットとデメリット
人の輪に入るメリット
- 安心感がある
- 関係が良好なら楽しい
- 情報が入りやすい
- 困ったときに助けてもらいやすい
人の輪に入るデメリット
- ランチや飲み会など、付き合いに時間やお金がかかる
- もめ事や噂話、悪口などに巻き込まれることがある
- 気を遣う場面が増える
- 嫌な人とも付き合わなければならない
- 雑談などに仕事の時間が消費され、効率が落ちる
自分にとって受け入れられないストレスは何か
人間関係のストレスでも、デメリットの感じ方は人それぞれですね。
自分が一番大切にしたいことが守れない時には強いストレスを感じます。
例えば、家族との時間を大切にしたい人にとっては、飲み会に時間を取られることが苦痛になるでしょう。
どうしても耐えられないくらい、嫌な人がいる場合もあるでしょう。
その人といると、自分の尊厳を守れないと感じるからかもしれません。
プライベートをいろいろと知られることを嫌う人もいるでしょう。
耐えられないことを明確にすることで、取るべき対応策の優先順位が見えてきます。
その結果、他者との距離感のとり方を見つめ直すことができたり、ストレスを軽減することができるようになります。
まずは、不必要なストレスから自分を守りましょう。
自分に努力できることは何か
では、次にどちらかというと嫌だけれど、受け入れる努力ができそうな事はなんでしょうか。
やはり、人間関係の中では自分を抑えて許容しなければならないことも出てきます。
孤独感に耐えられる人もいれば、耐え難い辛さを感じる人もいます。
孤独は悪であるという考えに縛られている可能性もあります。
前述したように、孤独でいることにはメリットもデメリットもあります。
現実の中で折り合いをつけながら、ここまでは頑張れる、あるいはこれは許容できるということを自分自身の基準で考えてみてください。
職場の人数や相性によっても苦楽が違うため、正解はない。「自分にとっては」を大切に。
十人十色。
様々な個性があります。ひとりひとりが「自分らしさ」を大切にして良いです。
一人で居たい人は、一人で居ても良いです。
学校教育の中で教えられた、外れないようにというのは窮屈で人生の面白さを薄れさせる側面があります。
周囲の人に不快感を与えないような配慮は必要ですが、自分らしさは唯一無二のもの。本来、尊重されるべきものです。
自分の感じ方、考え方、価値観、感覚といったものを大切にして、「自分にとって」の他者との付き合い方を見つめてください。
「こうすべき」「○○でなければならない」という思い込みは、少し距離を置いて考えてみると、意外と「絶対に従うべき」という事柄ではなかったりします。
付き合う人数も、大人数が好きな人もいれば、少ない方が落ち着くという人もいます。
人を選ばずオープンに話せる人もいれば、選ぶ人もいます。
どちらが良いとか悪いとかではなくて、どちらもそのままでOKです。
個性ですから、赤や黄や青といった、色の違いのように、優劣や善悪はないです。
職場では、仕事に支障をきたさない範囲で、という配慮はもちろん必要なことですが、自分らしく人付き合いをしていいはずです。
飲み会への参加を強要するような会社もあるようですが、私には目的や意味が見いだせません。
飲めない人や、楽しくないと感じる人に配慮されているのでしょうか。
ただ、一部の人だけが楽しい飲み会に、参加しなければならない意味とはなんでしょうか。
飲み会でなければ話せないことは、話したい相手と行けば良いはずです。
仕事外でも付き合いたいのなら、同じように、仕事外でも付き合いたいという考えの人同士で集まって行けば良いことです。
職場はあくまでも仕事をするための場所です。
必要な報告・連絡・相談はきちんと行い、仕事が円滑に進んでいれば、孤立していても何ら問題はないです。
職場に友人がいなくても、その方が気楽でストレスがなく過ごせるのなら問題ありません。
むしろ、精神的に自立した、大人の感性を持った人であると思います。
(注:集団を好む人が自立してないと言いたいのではありませんよ。念のため。)
より自分らしく居られるという方向を大切にすると、幸せに近づきます。
ワクワクする感覚は、自分らしく生きる為の良いヒントを与えてくれます。
自分の感じ方に注意を払ってみてくださいね。
決めつけず、臨機応変な対応をできるゆとりがあると、精神的に追い込まれにくい
私たちが、「この人は○○だ」「これって○○だよね」という言葉を発する時、その人や事柄を決め付けています。
決め付けることは、便利です。それ以上、考えずに済みます。
的を得ていると感じることもあるでしょう。
けれど、変化しないものはありませんし、人も物事も、違う角度から見ると、全く異なる側面が含まれているものです。
時には、物事を決め付けることで、自分自身ががんじがらめになってしまうこともあります。
できるだけ、物事を決めつけずに、いろいろな角度から見つめるようにしていくと、精神的に追い込まれにくくなります。
一見悪く見える事柄でも、必ず良い側面が隠れていたりします。
思考や感情に飲み込まれずに、一歩下がって事実を観察すると、少しゆとりを感じる事ができます。